DEVICE株式会社

ソリューション事例

特殊な形状地における2辺支持曲げガラスの検討

テーマ

床と屋根がそれぞれに傾斜し、曲面形状のファサードをもつ建物において、上下2辺支持の曲げガラスの検討、製作、施工を行うこと、また屋根の積雪による屋根の上下動に対応する新たなガラス上枠の仕組みを考案することが求められました。

ソリューション

まず、ガラス構成については、FEM解析および応力測定実験(主にシミュレーションモデルの確認・精度向上を図る目的)を行い選定しました。これは、風荷重が作用した時の曲げガラスに生じる応力分布が平板ガラスとは全く異なるため、通常の告示式を用いた耐風圧設計では正確な判定ができないからです。曲率にもよりますが、概ね曲げガラスの剛性は、平板ガラスよりも高く、たわみ量も小さくなります。そのため、告示式を用いた曲げガラスの強度検討では、安全側、つまり板厚が厚くなる傾向になるので、オーバースペックになる可能性があります。必要以上のガラス板厚の選定は、製作や施工を難しくし、コストアップにもつながります。こうした理由から、本ガラスファサードに用いる品種と板厚についてはFEM解析を用いて、その最適解を検討しました。

本プロジェクトの所在地は、冬季における積雪が多い地域にあるので、それによる鉛直荷重の影響を無視することができません。ガラスを上下2辺で支持する場合、上部枠とガラス間はシーリング材によって固定する構法が一般的ですが、本件では積雪荷重による上枠の沈み込み量が大きく、シーリングが切れてしまうという懸念がありました。そこで、同様の課題があった「鬼石多目的ホール」で用いた独自の構法にさらに改良を加え、シーリングレスの特殊なエキスパンション機能をガラス上枠に持たせることで解決をしました。

  • FEM解析によるガラス強度検討
  • FEM解析によるガラス上枠の強度検討
  • ガラス上枠断面図