DEVICE株式会社

D-Project

D-Projectの発足

2006年、それまで重大な懸念事項としながらも漠然と捉えていた「地球温暖化問題とその影響」について、社内で考えを整理し共通認識を持つと共に社内プロジェクト「D-Project」をスタートさせました。地球温暖化による影響は、昨今の異常気象(台風の強大化や頻発するゲリラ豪雨など)にみられるように既に顕在化しており、その人為的要因である温室効果ガス、二酸化炭素(CO2)の排出削減は急務とされています。D-Projectは、「建物に関連して排出されるCO2をいかに削減することができるのか?」という課題に対して、具体的な解決案を建物に適用し、その効果を検証・評価することを目的としました。また、明快な形で「一定期間の検証と評価(室内環境の改善効果も含む)」を必要とする事から、自社の既存建屋を使用しました。

解決案

太陽エネルギーの活用を可能とした新たなガラスカーテンウォール(ダブルスキンシステム)をモデリングし、実際の建物に適用しました。

  • 改修前の外観
  • 改修後の外観
  • 改修後の内観1
  • 改修後の内観2
  • 改修後 キャビティ空間の様子
  • 外装システムの概念図

CO2削減目標と検証方法

弊社建物が消費するエネルギーは、ほぼ100%が電気エネルギーです。そのため、電気使用量の削減量 ≒ CO2排出量の削減量と考えることができます。改修前の3年間の平均電気使用量から算出したCO2排出量16,821kg(16.8トン)/年に対して、80%削減という高い目標を設定しました。削減目標値(80%) = 建物性能向上による削減(63%)+ PVによる削減(17%)

検証結果

検証期間の3年連続でCO2削減目標の80%を超えて達成することができました。これは、太陽光(PV)による発電量がほぼ期待値と同等であったことから、建物の性能向上が目標値を上回ったことによるものと考えられます。特に、検証最終年である2012年は、CO2削減率目標値79.5%に対して94.5%の削減率となり、最大の削減率を達成しました。年々、建物性能による削減率が上がっている1つの要素としては、建物の運用方法にあると考えています。キャビティ空間に貯めた熱の排出・取得の切替は、手動で操作で行われているため、経験を積むことでより効率化が図れたと考えられます。

改修前後の室内快適性について、下記の評価を行いました。特に開口部近傍での温熱環境が大幅に改善し、快適な室内を実現することができました。

No. 室内快適度の項目 改修前 改修後
1 曇天でも十分明るい室内空間 3 5
2 ペリメーターレスの実現 × 0 5
3 均一な室温環境 × 0 5
4 静かな室内空間 3 5
合計 6 20

評価:×=0 △=3 ○=5

おわりに

新たな外装システムの導入により、主に空調エネルギーと照明エネルギーを大幅に削減しながら、かつ快適な室内空間を実現することができました。このプロジェクトを通して得られた様々な知見は、既存のオフィスビルや自動車ショールーム等でダブルスキンを構築するインナーガラスユニット「トロポス」の製品開発・普及に活用されています(新築物件の対応も可能)。